孤独死の第一発見者になってしまった!?最初にやることは〇〇です。
孤独死の発見は、音信不通やお部屋からの異臭といった些細な出来事をきっかけに、ある日突然に訪れてきます。
孤独死を一番最初に発見した人は『第一発見者』となり、適切な対処が必要になります。
今回は、孤独死現場の第一発見者になってしまった場合、どのようになってしまうのか、また最初にやるべきことは何なのかについて解説しています。
また、発見後から特殊清掃業者に依頼するまでの準備についても解説しています。
記事を全部見ていただくと、いざという時に役に立ちますので、ぜひ最後まで読んでいってください。
第一発見者の属性と発見に至る経緯
前提として、第一発見者は誰でもなりえる可能性があり、大きく分類すると4種類に分けることができます。
ここでは、各属性の特徴や発見に至る経緯について触れていきます。
管理人、大家、オーナー
アパートやマンションなど賃貸物件の所有者が第一発見者になるケースです。
主な発見経緯は、『家賃滞納』です。
家賃滞納をきっかけに、入居者に連絡を試みるが連絡が取れないことをきっかけに、発見されることが多いです。
ご親族
孤独死された故人様のご親族様がが第一発見者になるケースです。
主な発見経緯は『音信不通』です。
家族とある日突然連絡が取れないことを不審に思い、直接家を訪ねた際に発見されることが多いです。
故人様の変わり果てた姿に、ショックを受けたりパニックになることもしばしばあります。
近隣住民
近隣住民が第一発見者になるケースです。
主な発見経緯は『ニオイ』です。
部屋の外から漏れ出した異臭がきっかけで発見に至ることが多いです。
中には、ドアの外にまで飛び出してきた蛆虫に近隣住民が気付き、孤独死発見に至ったケースもあります。
訪問看護・ケアマネジャー
定期訪問を職とされている方が第一発見者になるケースです。
主な発見経緯は『異変』です。
訪問した際に、利用者様からの応答がなく、お部屋の中を探したところ息を引き取った状態で発見されることが多いです。
第一発見者になるとどうなるのか?
続いて、第一発見者になるとどのようなことが待ち受けているのかについてお伝えしていきます。
トラウマ・パニックになる
孤独死現場は、人間の溶けた姿、腐敗臭、大量の虫など悲惨な光景が広がっています。
初めて見る方は、トラウマになりやすく発見時にはパニック状態に陥ってしまうこともよくあります。
特に故人様の知り合いやご親族様が現場を見られたときは、変わり果てた姿にショックを受けることでしょう。
警察の事情聴取を受ける
孤独死に至る背景には、病気、事故、自殺、事件など様々なパターンが想定されます。
警察は、その事実を含め、死因を明らかにする検死を行うため情報が必要になってきます。
第一発見者は、発見時の情報を最の持っている可能性があるため、警察からの事情聴取を受けることになります。
容疑者になってしまうことも!?
孤独死の原因に事件性があった場合に、警察が一番最初に疑う人物は、第一発見者です。
さらに、警察に通報する前に現場に触れてしまうとさらに疑いが強くなります。
警察に疑われてしまうと、疑いが晴れるまでの長時間拘束されてしまう可能性があります。
孤独死発見時に最初にやることを状況別に解説
結論、孤独死現場の第一発見者になったときに、最初にやることは『通報』です。
警察や救急隊への通報を最優先事項とし、通報した先の指示に従い対処していきます。
もし、通報する前に現場等に触れてしまうと後々大変なことになりますので、くれぐれも注意してください。
明らかに死亡しているケース
腐敗臭を感じたり実際にご遺体を発見し、明らかに死亡している場合には、すぐに警察に通報します。
通報したら、警察の指示の従い到着を待ちます。
前の章でもお伝えした通り、現場は何があるかわからないため、絶対に触れてはダメです。
【最重要ポイント】
・すぐに通報する
・現場にふれない
生きている可能性があるケース
孤独死を疑っていても、実際には生きているケースもあります。
少しでも、息があるなと感じたらすぐに救急車(119番)を呼んでください。
現場の対処は、119番通報した際に救急隊員より指示を出しくれるので、必ず従いましょう。
ここで一番やってはいけないことは、自己判断で助けようとして通報が遅れることです。
発見したらどんな状況であっても通報を第一優先にしてください。
【最重要ポイント】
・自己判断で助けようとしない
孤独死の疑いがあるケース
ここが皆さんよく迷われるところですが、少しでも孤独死の疑いがある場合には、警察に通報してください。
もし仮に、通報後入居者が生存していた場合でも、その後警察が対応してくれます。
必要であれば、警察から救急隊に連絡してくれます。
「まだ孤独死と確定したわけではないから、、、」と通報をためらう方も中にはおられます。
入居者が生存していても孤独死していても、通報を遅らるメリットは何もないです。
少しでも疑いを感じたら、勇気をもって通報しましょう。
【最重要ポイント】
・迷ったら警察に連絡
特殊清掃業者に連絡する際の準備
警察へ通報し、検死が終わった後もやることはたくさんあります。
特殊清掃もその1つです。
ここでは、特殊清掃業者に連絡する際にあらかじめ準備しておくべきことについて解説しています。
なお、警察への連絡が終わった後のやることリストについては、下記記事で詳しく解説しておりますので、ご参照ください。
✓相続人の許可を取っているか
孤独死が発生した後の家財や残置物は全て相続人の所有物になります。
ちなみに、相続人同士の優先順位は次と通りです。
優先順位 | 相続人 |
---|---|
第一順位 | 子ども(孫などの直系卑属) |
第二順位 | 親(祖父母など直系尊属) |
第三順位 | 兄弟姉妹(甥・姪) |
なお、パートナー(夫もしくは妻)は常に相続人の対象となります。
相続人内で、故人様のお部屋の片付けを決めていき、必要によっては相続放棄を検討します。
特に不動産の管理会社やオーナーは、相続人の許可を取らないと窃盗扱いになる可能性があるため要注意です。
✓代表者は誰か
業者と連絡する際に、窓口にあたる代表者を決めてください。
その際に、相続人同士でしっかり話し合ってから代表者を決め、業者に連絡するようにしましょう。
たまに、相続人同士の話し合いなくいきなり連絡される方もおられますが、ほとんどの確率で後々揉めることになります。
✓誰が支払うのか
特殊清掃や遺品整理作業は、専用の薬剤や多くの人数を必要とする作業なため、基本的に金額が大きくなります。
ここでも相続人同士でしっかり話し合いを行い、最終的に誰が決済を行うのかを明確にする必要があります。
なお、賃貸物件での孤独死に関しては、持ち主または入居者が加入している『孤独死保険』が活用できる場合があります。
孤独死保険を活用すると、特殊清掃や遺品整理作業を含む原状回復費用を抑えることができるので、負担を大きく軽減できます。
賃貸の場合、持ち主との話ができているか
残すモノは何か
✓家の持ち主と話し合いができているか
戸建てであっても賃貸物件であっても、その家の持ち主と話し合いを必ず行ってください。
前の章とかぶりますが、以下のようなことを事前に話し合い、方針を固めていきます。
- 家を今後どうするのか
- 誰が特殊清掃業者を手配するのか
- 遺族とオーナーのどちらが支払うのか
✓何を残すのか
ご依頼によっては特殊清掃作業と共に遺品整理作業を行っていきます。
その際に、故人様のお部屋にあるものの中で、残してほしいご遺品や書類を事前にピックアップします
- 現金・貴重品
- 人脈がわかる個人情報書類
- 保険証券・株の証券・不動産登記
- 玄関や車のカギ
- 写真やアルバム
- Wi-Fiなどのレンタル品 など
また、賃貸物件の場合は、照明やエアコンなど設備面で残してほしいものや撤去してほしいものを決めておくと、よりスムーズに進めることができます。
まとめ:第一発見者は対応が難しい
今回は、孤独死現場での第一発見者について、あらゆる視点から記事を作成しました。
今回の記事を見てもらっても、いざ孤独死現場の第一発見者になると、誰でもパニックになると思います。
もし発見したら焦らず、すぐ警察に通報しましょう。
また、孤独死の疑いがあるときも自分たちでどうにかしようとせずに、警察に通報して現場の確認を行ってもらってください。
警察へ通報した後の今後の動きや、特殊清掃についてわからないことや不安なことがありましたら、記事下にある『お問い合わせ』よりご連絡ください。
私たちがいつでも、お力になります。