【3分で読める】大田区での孤独死対応を特殊清掃業者が解説
【この記事は3分で読めます】
大田区では、最近一人暮らしをされる方が増えてました。
実はその裏で、孤独死事案も増えてきているのをご存じでしょうか?
今回は、大田区で孤独死が発生してしまった場合の対応について解説しています。
また、大田区の孤独死についてのデータや警察に通報~通報後のやるべきことについても解説しています。
大田区で特殊清掃をご検討の方は、一度記事を読んでいただき今後の参考にお役立てください。
大田区での孤独死に関するデータ
日本で一番孤独死が多い都道府県は東京都です。
その中でも23区では、特に孤独死が頻繁に発生しており、大田区もそのうちの1つです。
孤独死とは
孤独死とは、一人暮らし世帯において誰にも気づかれることなく、一人で亡くなる「死」のことを指します。
少子高齢化や核家族化が増えている日本では、孤独死も増加傾向にあり、社会問題の一つとして取り上げられています。
東京23区だけでも年間8,950件
東京都監察医務院で取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)によると、東京23区合計で異状死数(自宅死亡)は、8950件と報告されています。
参照:【東京都23区合計】年齢階級(5歳階級),性・世帯分類別異状死数(自宅死亡)
大田区では1日に2人ペース
こちらも、東京都監察医務院でのデータです。
取り扱った自宅住居で亡くなった単身世帯の者の統計(令和2年)によると、大田区での異状死数(自宅死亡)は、700件と報告されています。
23区内の約8%を占めており、1日に約2人ペースで異状死数(自宅死亡)が発生しています。
参照:【東京都23区別】年齢階級(5歳階級),性・世帯分類別異状死数(自宅死亡)
大田区でも孤独死は頻繁に発生しており、孤独死が起きないようにするための対策や、起きてしまった時の対処法を準備しておく必要があります。
まずは所轄の警察所に通報(110番)する
孤独死の背景には、病気・自殺・事故・事件といった様々な要因があります。
そのため、きちんと現場検証を行い、真実を明らかにする必要があります。
現場には、感染症のリスクや事件性がある場合もあるので、まずは警察に通報することが最優先事項になります。
通報が必要な理由
孤独死または孤独死の疑いがある現場を発見した際には、警察に通報する必要があります。
警察に通報する理由は、現場検証を行いきちんとした状況を把握するためです。
もし、警察の現場検証を行う前に、現場に触れてしまうと、事件性があった場合に容疑者として見られてしまう可能性があります。
また、現場にはウイルスや菌が浮遊している可能性があり、感染症にかかるリスクがあります。
自分の身を守るためにも、孤独死または孤独死の疑いがる現場を発見したらまずは警察に通報してください。
管轄の警察署一覧
110番通報するとそれぞれの地域に応じた警察署が対応してくれます。
大田区での所轄の警察署一覧は下記の通りです。
池上警察署
池上1から4丁目、池上5丁目(23番、24番、27番及び28番を除く)、池上6から8丁目、北馬込、久が原1丁目(1番から10番まで、11番の一部、12番及び13番を除く)、久が原2から6丁目、山王4丁目(11番から20番まで)、下丸子、新蒲田2丁目(1番の一部、3番及び16番から23番までを除く)、多摩川、千鳥、中央5から8丁目、仲池上2丁目(17番から19番まで、29番及び30番)、中馬込、西蒲田2・3丁目(24番を除く)、西蒲田6丁目(1番から3番まで、19番から22番まで及び35番から37番までを除く)、西馬込、東馬込、東矢口、南久が原1丁目、南馬込1から3丁目まで、南馬込4丁目(49番を除く)、南馬込5・6丁目、矢口
大森警察署
京浜島、山王1から3丁目まで、山王4丁目(11番から20番までを除く)、昭和島、中央1から4丁目、東海1から2丁目、平和島、平和の森公園、南馬込4丁目(49番)
蒲田警察署
池上5丁目(23番、24番、27番及び28番)、大森西7丁目(7番の一部、8番及び9番)、大森南1丁目(4番及び5番の各一部、6番から11番まで並びに12番、17番及び18番の各一部を除く)、大森南2丁目(17番の一部、18番及び19番)、蒲田、蒲田本町、北糀谷、新蒲田1丁目、新蒲田2丁目(1番の一部、3番及び16番から23番まで)、新蒲田3丁目、仲六郷、西蒲田1丁目、西蒲田3丁目(24番)、西蒲田4から5丁目まで、西蒲田6丁目(1番から3番まで、19番から22番まで及び35番から37番まで)、西蒲田7・8丁目、西糀谷、西六郷、萩中、羽田、羽田旭町、東蒲田、東糀谷、東六郷、本羽田、南蒲田、南六郷
玉川警察署
石川町2丁目(22番)
田園調布警察署
石川町1丁目、石川町2丁目(22番を除く)、鵜の木、上池台、北千束、北嶺町、久が原1丁目(1番から10番まで、11番の一部、12番及び13番)、田園調布、田園調布本町、田園調布南、仲池上1丁目、仲池上2丁目(17番から19番まで、29番及び30番を除く)、西嶺町、東嶺町、東雪谷、南久が原2丁目、南千束、南雪谷、雪谷大塚町
東京湾岸警察署
大井埠頭先埋立地、城南島、東海3から6丁目、羽田空港、羽田空港埋立地
警察へ通報した後の流れ
警察が現場検証・検死を行い身元の判別がついたら(判別がつかない場合はDNA鑑定を行う)、死体検案書が発行されます。
この書類は、後の死亡届や葬儀関係で使用する重要な書類になるため、大切に保管してください。
検死が終わり次第、死体検案書とご遺体の引き渡しとなります。
なお、通報者や発見者がご遺族様でない場合、現場の書類や個人情報を元に血縁関係の近い順に警察が連絡していきます。
やることリスト一覧│片づけ以外にもたくさんある
孤独死の対応は、警察への通報が終わった後が大変です。
やるべきことが山積みで、疲弊してしまう人も少なくありません。
ここでは、孤独死が発生した後のやるべきことを一覧にしてまとめました。
全ての方が当てはまるわけではないので、1つの参考指標にしてください。
死亡届・火葬許可証申請
故人様の住民票に登録されている住所の市町村役場の窓口に行き、死亡届を提出するのとあわせて、火葬(埋葬)許可申請書を出して手続きを行います。
葬儀
葬儀に必要な許可や申請がそろったら、葬儀の準備を行います。
葬儀の形式は孤独死であっても一般的な形式と変わらないため、段取りを葬儀社に相談して進めていきます。
しかし、ご遺体を引き取るご遺族がいない場合や全くの身元不明である場合は対応が異なります。
「行旅病人及行旅死亡人取扱法」という法律によって地元自治体が火葬します。
遺骨についても誰も引き取り手がない場合は、その後一定の保管期間を経て、そうした人たちが埋葬されている「無縁塚」に埋葬されます。
電気・ガス・水道・電話の解約
インフラ関係は、入居者が死亡しても解約の手続きを申請しなければ、請求が続きます。
賃貸での孤独死が発生した場合には、大家さんや管理会社さんに聞きながら、解約の手続きを申請します。
他にも契約しているものがあれば解約する必要があります。
- 駐車場
- スマホ内のサブスクリプション
- レコーダー等のレンタル品
特殊清掃
孤独死現場には、腐敗した体液や血液、髪の毛、頭皮などが付着しております。
また、腐敗した食品やカビ・埃・虫といった、私たちの健康を脅かす因子がたくさん存在します。
特殊清掃は、このような危険因子が存在する環境や条件の中で、特殊な技法を使用して清掃を行う作業のことを指します。
汚染箇所の除去・消臭・除菌等を行い、お部屋を元の状態に戻していきます。
遺品整理
遺品整理を行う目的は以下の通りです。
- ご遺族様にとって必要なモノと不要なモノを選別する
- 貴重品や重要書類などを捜索する
- 故人様の生きた証を捜索する
孤独死現場では、ご遺品に体液や血液などが付着しており、感染症のリスクがケースがほとんどです。
そのため、特殊清掃業者に特殊清掃と遺品整理を一貫して行ってもらうことが一般的です。
賃貸の解約
賃貸の契約をしている場には解約が必要になりますが、いくつか確認しなければならないことがあります。
- お部屋の原状回復費用は誰が支払うのか
- お部屋の片づけや清掃をどこまで行えば解約できるのか
- 孤独死による損害を補償してくれる保険はあるのか
契約によっては、故人様または大家さんや管理会社さんが孤独死保険に入っていることがあります。
保険を活用することで、孤独死による原状回復費用が、ゼロになる可能性があります。
詳しくは以下の記事で解説しています。
リフォーム・解体
遺品整理や特殊清掃が終わったら、リフォームを行います。
リフォーム時に注意することは、完全に汚れやニオイを落としてから行うということです。
もし、体液(腐敗液)が付着している状態で、リフォームを行ってしまうとニオイがぶり返し、再度リフォームをし直すことになってしまいます。
損害が大きく原状回復不可の場合には、解体作業を検討します。
不動産売却
故人様が住まわれていたお部屋や家を使用する予定がなければ、不動産の売却を検討します。
最近では、事故物件に特化した不動産会社や特殊清掃会社と連携している不動産会社も増えてきているため、相談しやすくなっています。
ただ、会社によって買取金額は異なるため、複数社から見積もりを取りましょう。
相続
相続人同士で遺産分割協議を行い、故人様の資産を分配していきます。
基本的には法律で定められているルールで分配していきますが、遺書や遺言書に故人様の意思が記載されていた場合には、そちらを優先します。
相続は税金や法律が絡む非常にややこしい分野のため、弁護士・税理士の先生やファイナンシャルプランナーといった各専門家に協力を仰ぎ進めていきます。
遺族年金・死亡保険の請求
遺族年金は、仕事の働き方や勤続年数、雇用形態で金額が変動します。
死亡保険の支給金額については、加入していた保険会社の商品によって変動します。
特殊清掃業者の探し方・見つけ方
孤独死現場ではやるべきことが山ほどありますが、まずは現場の清掃や整理を行わないと前に進むことはできません。
しかし、人生で孤独死現場に立ち会う機会はほとんどない方が多いため、特殊清掃会社を探すのに苦労される方がほとんどです。
ここでは、初めて特殊清掃会社を探される方に向けて、探し方を解説していきます。
インターネットで検索する
現代は情報にあふれた社会のため、インターネットで検索するとある程度情報を集めることができます。
例えば、「特殊清掃 料金」や「特殊清掃 大田区」など気になるワードを何度か試し、情報収集しましょう。
情報収集のポイントとしては、特殊清掃会社が直接書いている記事やサイトを見るようにしましょう。
特に以下のサイトは注意が必要です。
- 安い業者ランキング
- おすすめの特殊清掃業者まとめ
- 見積一括サイト など
これらの記事は、施工業者とは別の会社(広告会社など)がほとんど運営しています。
そのため、現場の情報と乖離があり、実際に見積や施工内容が違うといったトラブルが多発しています。
各専門家に相談する(不動産・弁護士・葬儀屋)
各専門家の中でも特に「不動産」「弁護士」「葬儀屋」は有力な特殊清掃業者を紹介してもらいやすいです。
普段から、特殊清掃業者と連携しているパターンが多いため、孤独死対応全般について相談に乗ってくれます。
ただし、注意点としては以下のことがあります。
- 仲介手数料を取られる可能性がある
- 相談料がかかる場合がある
- サービスを購入しないと対応してくれないこともある
おすすめはHPから直接問い合わせる
実際に会社に問い合わせて、内容や見積をお願いすることが一番確実です。
インターネットや周りの方からの情報をある程度得たら、実際に特殊清掃業者に問い合わせます。
この際、一番重要なことは、依頼者が必ず窓口になり業者と直接やり取りをすることです。
もっと詳しいことを知りたい方はこちらの記事で解説しています。
まとめ:大田区で消臭技術を持った特殊清掃業者に出会う方法
今回は、大田区での孤独死対応を特殊清掃業者目線で解説してきました。
内容をまとめると以下の通りです。
- 大田区での孤独死は増加傾向にある
- 孤独死を発見したらまずは警察に通報する
- 警察に通報後がやるべきことがたくさんある
また、最後には特殊清掃業者の探し方や見つけ方について解説していきました。
大田区では近年、特殊清掃業者や遺品整理業者が増えてきております。
それと共に、施工技術が乏しいが業者やぼったくり業者も増えてきました。
筆者が所属している(株)ラスティックは、一人でも多くの方に適切に施工してくれる業者を見つけられるように日々記事を作成しています。
また、ラスティック自身でも特殊清掃の技術を磨き続け、日々お客様貢献しております。
お悩みの方はお気軽にご連絡ください。